
私は10年間プロとして、魚を捌いてきていますので、そのプロ技を覚えていただければ、あなたもプロ並みに捌くことができますよ!
今回は青物として、アジとサンマを捌いて、下のような盛り合わせにするところまです。
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頭や内臓を抜くなどの下処理をする
アウトドアでの処理をお勧めしている通り、自宅の庭にテーブルを置き、そこにまな板を乗せ、脇に水洗いできるタンクを設置しました。
汚れないように前掛けを付けて、長靴を履いてます。
ゴム手袋をはめ、丸物をブラシで水洗いし、洗ったのはカゴに入れて水を切ります。
魚体を布巾で拭き、アジから捌きますが、アジには、尾側の側面にゼイゴという固いウロコがあり、煮焼きする時にはこれを包丁で切り取りますが、今回は刺身用で皮を引くので、付けたままにします。
まず頭を落とし、腹から切っていき、内臓を包丁で取り、血合いに切れ目を入れ、血合いを包丁で搔き出します。
同じようにサンマも、頭を落とし内臓を取り、血合いに切れ目を入れて、包丁で搔き出します。
頭を落とし内臓を取ったら、また水洗いをして血を洗い流し、カゴに入れて水を切ります。
アジを三枚おろしにする
水を切った魚体を、布巾で拭いてからおろしますが、まず腹側から切れ目を入れ、中骨まで切ります。
ここで中骨とは、魚の中心にある太い太い骨(脊髄)のことです。
コツとしては、包丁を骨に押し付けるように切っていきますが、こうすれば、包丁が骨に沿っていってますので、骨に身に残るのを避けることができます。
腹側を中骨まで切ったら、こんどは背側から中骨まで切り、あとは尾側から半身を一気におろします。
残り半身を同じようにおろしますが、ここで、身をおろした骨を見ていただければわかりますが、ご覧のように骨には身がまるで残っていません。
これは骨に沿って切っていき、そして、中骨をうまくかわして身を剥がしたことにより、このようにきれいにおろすことができたのです。
アジの大名おろし
一般的な3枚下ろしの他に、「大名おろし」というおろし方があり、これは半身を一気におろすやり方で、中骨をかわさないので骨に身が残りますが、早くおろすことができるので、数をこなさなければならない時にはこちらがお勧めです。
頭側から中骨の上に包丁をあて、一気に尾までおろしていきますが、この時は中骨に包丁を押し付けるように切っていくと、骨に身が残るのを極力防ぐことができますよ。
ここで一般的な三枚おろしと、大名下ろしにした骨を比較してみますが、左側が大名下ろしで、右側の三枚おろしと比べると、骨に身が多く残っているのがわかります。
プロの現場では、とにかく早く処理することが求められることがありますので、このようなやり方もありですが、家庭においては速くすることよりも、より骨に身を残さないようにすることが大事ですので、やはり簡単にできる大名下ろしよりも、一般的な三枚おろしをマスターできるようになりたいものです。
また、今回は刺身用ですので、半身から腹骨をそぎ落とします。
サンマを3枚下ろしにする
次にサンマを三枚におろしますが、サンマの場合は魚体が小さい上に、多くを捌かないといけないということで、大名下ろしが向いています。
やはり中骨の上から包丁をあて、一気に尾までおろし、 半身から腹骨をすくい取ります。
もう一つのおろし方としては、頭を落とし内臓を抜くなどの下処理をせずに、丸物から一気に半身をおろす方法もあり、慣れればこちらのほうが早くできますので、練習してみてください。
刺身用に小骨の処理をする
半身には背と腹の中間に小骨の筋があり、サンマなどの小型の魚では、そのままでも気にせず食べられますが、アジでも大きいものになると食べにくいので、①半身から小骨を切り取る、②とげ抜きで取る、③小骨を切断するというような方法がありますので、状況においてやってみてください。
皮を引く
アジの場合は、柳刃包丁で普通に引いてもいいですし、手で皮を持って身から引き剥がしてもできます。
サンマは柳刃包丁の背をを使うことで、早くきれいにできますが、やり方は、頭側の皮を手で持ち、包丁の背を皮に当てて、そのまま尾まで一気に引くときれいに引くことができます。
盛り合わせを造ります
皿にツマを盛り、一山に一枚の大葉を乗せます。
柵は尾側から切っていきますが、アジやサンマなどの身の薄い魚は、削ぎ切りにしていきますが、一山5貫でも一気に半身を切り、それから5貫づつ盛り付けます。
盛り付け終わったら、全体にパセリを散らし、彩りに人参のツマや海藻なども載せて終了です。

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